ごあいさつと人々が思い出を愛することの証拠について

Posted on 2012.08.27

Category: COLUMN_Mani




KIWA KIWAをご覧の皆さん、はじめまして。おはようございます。わたしは加藤マニと名乗りながら、音楽ビデオや広告のデザインをして暮らす男性です。

SISTER JET、Veni Vidi Vicious、MO’SOME TONEBENDER、The John’s Guerrilla、それから a flood of circleとの仕事が比較的多いので、彼らのファンの皆さんは、もしかするとわたしの作った何かをご覧頂いているかもしれません。

その他のビデオもわたしのウェブサイト、manifilms.netに置いてありますので、ご興味のある方は、是非アクセスしてご覧下さいね。

それから今年に入ってからは、”PILLS EMPIRE“という真っ黒い服を着た人しか入れないパンクバンドでキーボードを弾いています。ビデオを作るのも楽器を演奏するのも楽しいです。

わたしは文章を書くのが好きなので、このような場所に寄稿できて嬉く思います。上述したわたしのサイトにもブログがあり、もう5年近く毎日更新していますが、そちらは日記や告知、それから他所の感想文が多いので、本コラムはもう少し個人的なことを綴った読み物にできたらと思っています。

幸いにしてKIWA KIWAはスマートフォンにも対応しているようなので、皆さんのトイレのお供になれたら幸甚です。定期的に更新できるように頑張ります。

というわけで第一回は、本コラムのタイトルにも関わる、”思い出”について。

先日、何となく、日本人が必ず家に1台は置いている電化製品は何なのだろうか。と考えたことがあります。

うちにはテレビがないです。と言う方が時々います。パソコンを持っていない、という方もいらっしゃるでしょう。

禁欲的な一人暮らしをされている方は、冷蔵庫がないかもしれませんし、置くところがなくて洗濯機を諦める方もいるでしょう。

これらを踏まえると、候補は2つ。そのうちの1つは、恐らく電話です。

あらゆる連絡を、当人の場に行くことなく、話が出来る道具です。現代の携帯電話の普及率を考えると、電話のない生活など考えられない、という方がほとんどでしょう。

さて、それではもう1つは一体何でしょうか。

その道具は、もしかしたら、電話ほど、なくても困らないものかもしれません。ご飯が作れるわけではなく、移動の手間を軽減できるわけでもなく、出費が抑えられるわけでもありません。にも関わらず、日本人、ほぼ全ての家に存在するのではないか、という道具です。

わかりましたか。
それは、カメラです。

わしは写真が嫌いだ。というお父様がいらっしゃるお家にはないのかもしれませんがカメラのないご家庭の方がもしいらっしゃいましたら、是非お便りを下さい。というくらい、ほぼ全ての家庭にあるのではないでしょうか。

国民投票をとったわけではないので、正確なところはわかりませんが、電化製品の一般家庭普及率の一位と二位は”電話”と”カメラ”だと思っています。

註1:総務省の調査によると、昨年末には我が国の携帯電話の普及率が100%を超えたそうです。 註2:アマナホールディングスによると、デジタルカメラの普及率は全人口の70%を超えているそうです。 註3:本コラムとしては、カメラ付き携帯電話はその両方に含ませて下さい。

それでは「電話かカメラか、どちらか選んで下さい」と言われた場合、皆さんはどうするでしょうか。カメラ付き携帯電話をお持ちの方は、電話機能とカメラ機能のどちらかが封印されると想像して下さい。

この場合、恐らく大多数の人が電話をとると思っています。何故なら、カメラはどうしても生活必需品ではないからです。

それでも、人々はカメラを持っています。お腹が膨れるわけでも、疲れがとれるわけでもありません。

思い出を写真にして残す。という、所謂”衣食住”に直接関わらない機能を、ほとんどの日本人が欲しているようだ。と感じた時、何だか不思議な気持ちになりました。

わたしたちは「思い出を形にして残すこと」が大好きだったのです。それは、何となく、まあ好きだろうな。と思っていたことではありましたが、このようにカメラの普及率が示されることによって、わたしたちは本当に思い出が大好きだったのだ。と改めて思ったわけです。

わたしたちは、その情景を、わたしたちの曖昧な脳の中以外にも記録して、それらをいつまでも、繰り返して思い出せるようにしたいのです。忘れ去りたくない、という恐れもまた、その動機なのかもしれません。

と言ったところで、本日はこれまで。また来週にお会いしましょうね。


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