I love you Alone

Posted on 2013.03.19

Category: INTERVIEW




KAGEROのBa.白水悠によるソロプロジェクトI love you Aloneの1stアルバム「canvas」が2013年3月15日にリリースされた。アルバムの制作秘話やカセットという今の時代には珍しい形態で発信する意図を探るべく、KIWA KIWAが独占取材を決行してきました!

KIWAKIWA(以下KW):1stアルバム「canvas」のリリースおめでとうございます。 まず始めに、I love you Aloneを始めたキッカケは?

白水悠(以下白水):KAGEROで「KAGERO2」ってアルバムを2010年末くらいに出したんですけど、その時にリリースパーティーをしたんですよ。その時に、来てくれたお客さんに特典音源をあげようって思って。
今まで15歳くらいからずーっと音楽を『バンド』って形態でやってきて、僕の楽器がベースだからバンド以外の選択しかなくて。だからずっとバンドをやってきたんだけど、特典音源をあげようってなった時、無料配布だし売り物でもないし、めちゃくちゃ自由に作っちゃえって思って。せっかくだからKAGEROとしてじゃなくて、メンバーひとりひとりが別の音楽を作ったらおもしろいじゃんって思って。でも他のメンバーが『えっ?』って感じであまり乗り気じゃなくて、僕だけノリノリで作ってて(笑)。家で卓録で弾き語りしたり、打ち込みしてみたり、一人でテンション上がって。それで完成したなんか呪いの音楽みたいのをCD-Rにして配ったってのがキッカケです(笑)。なんかそういうの作るのが凄い楽しかったんですよ。どうせならもっとこういうのもKAGEROのお客さんに聴いてほしいなって思って、去年の6月からI love you Aloneって名前でまた音源つくり始めて。半年くらい月イチくらいのペースで「sketch」ってタイトルの5〜6曲入れたCD-Rを#1から#7まで7枚出して。今回はその中から19曲を選んだベスト盤みたいな形ですね。

KW:なるほど。少し気になったのがジャケットの色がとてもカラフルで。個人の主観として曲調的にあまりそういうイメージがなく、モノトーンのイメージがあったのですが色をカラフルにした理由とかってあるんですか?

白水:今回のジャケットは大好きな絵描きさんの林友深(http://hayashi-tomomi.blogspot.jp/)って子の絵を使わせてもらったんです。このアルバムの為に書いてもらった訳じゃなくて、その子の絵の中でイメージに合うものを使わせてもらって。どうなんだろう、僕は結構カラフルなイメージで作ったというか。KAGEROの時も人によってはモノトーンなイメージがあるって言われるんだけどね。でも基本的にAloneは一人で家に居る時に作ってるから…まぁやっぱ内容も結構暗いですよね(笑)。一人で家に居る時だから、あんまテンションぶち上がってる感じじゃないっていうか。KAGEROの曲を作ってるとかは『ワーッ!!!!!!』って激情的になってるんですけど、Aloneは朝起きてなんかボーっとしながらビール呑んで…みたいな。部屋の電気とか付いていない事が多いかな(笑)。
バンドじゃなくて独りだから、好きな絵を直感だけでジャケにしちゃえる感じとかやっぱ面白くて。今回はDL出来るデジタルジャケットがあって、友達の写真家のDaisuke Terajima(https://www.facebook.com/TRJmd)に『1曲ごとにキミの感性で写真を撮ってきてくれ』って頼んで。絵にしても写真にしても、僕の好きな感性のひとたちと、気軽に一緒にモノ創りができたのはすごい楽しかったですね。

KW:イメージを伝えるのではなく、カメラマンの方の感性に任せるとはなかなか面白い発想ですね(笑)
「canvas」というタイトルに込められた意味とかってあるんですか?


白水:KAGEROの時もそうなんだけど、正式に世に出したらもう受け取る人のイメージに預けるっていうか。その人の好きな色に塗っちゃって下さいって感じで。

KW:曲を制作するにあたって何か苦労した点とかは?

白水:Aloneは結構ベロベロに酔っぱらったりしてるときとかに作ってるから、あんま覚えてないんですよね(笑)。コレに関してはあんま苦労とか感じだこともないし。でも大体全部が偶然の産物です。最近KAGEROだと曲名から作る事が多いんですけど、Aloneはどっちかっていうと家でギターとか鍵盤とかで遊んでて、そしたらいつの間にか出来上がってたっていうか。

KW:アルバムを聴かせて頂いた中で一番「tachikiri」が印象強かったんですが、これは一体どのようなイメージで作ったんでしょうか?

白水:これは事務所の近所に剣道場があるんですけどいきなり『ワァーッ!!!!!!』って怒号が聞こえて。KAGEROのメンバーと一緒にいたんですけど、『これだ!!』と思って(笑)。知らないで聴いた人には拷問とかなんかソッチ系の音にしか聞こえないよね(笑)。先にこれを作りたかったから録ったってよりも、これ録ったら面白くなるだろうと思って。「G4」とかもああしたかったっててよりもベースで遊んでたら『ギャー!!!!!!』って音が出たから、この音どうやったら面白くなるかなーって。Aloneはそんな感じがほとんどです。偶然録ってみた物をどうしたら面白くなるかなって。

KW:なかなか剣道の音を音楽にする人はいないと思います(笑)。
変わった曲名が多いですが、名前の由来は?


白水:タイトルは、曲が出来てからそのイメージで。もうホント3分以内くらいに付ける感じ。B面は全部深海魚の名前になってて。だから深海魚の名前とか調べて、そしたら深海魚の画像と向かい合わなきゃいけなくて。ゲロ吐きそうになりましたね(笑)。鼻から葉っぱ生えているのもいたし…。深海魚は名前もパンチあるよね、『ギガンドキプリスアガッシイ』とか(笑)。さっきの「tachikiri」は剣道に関係ある名前にしたくて、調べたら『立ち切り』っていう熱い名前の試合方法があったから、もうこれしかないだろ!って(笑)。



KW:さきほど「sketch」のベスト盤とおっしゃっていましたが、アルバムに外すのと入れるのって何か基準があったんですか?

白水:やっぱり自分の中で完成度が高いって思ったやつかな。カセットって並べてしか聴けないから曲順には独りで勝手にこだわってたね。それとKAGEROの智恵子が結構こういった曲が好きみたいなんですけど。KAGEROのツアー中とかに智恵子に聴かせて、爆笑したらOKみたいな。判断基準は、菊池智恵子の爆笑です。

KW:ちなみに智恵子さんが一番爆笑した曲ってなんですか?

白水:やっぱ「tachikiri」の威力は凄かったね(笑)。

KW:ですよね(笑)。
今回カセットのみの販売という事ですが、今のご時世にCDではなくあえてカセットテープにした意図というのは?


白水:以前友達が引っ越しをした時に『そういえばCDの段ボール開けてないや』って言っていたのがなんか強く印象に残ってて。やっぱレコードだったら飾ったりできるし、モノとしての価値があるじゃないですか。引っ越し先でももしかしたら開けるかもしれない。でもCDだと、PCにデータが入ってたらわざわざ開けないってのもすげーわかるなって思って。CDをラックまで出して並べるかっていうと、わざわざ並べないって気持ちもわかるなって。モノの価値って話で言えば、テープって聴けば聴くほど音が変わっていったりするじゃないですか。その感じが良いんですよね。モノが古くなっていく感じが。古いテープとか古いレコードって今見ても味わいあるじゃないですか。でも古いCDって特に味わいないなって。アナログなモノって凄い味わい出てくるから。めちゃめちゃ個人的な意見として、モノとしての価値はCDよりテープの方があるかなぁって。

KW:確かに。でも今の時代、もしかしたら家にカセットを聴ける機器がない方もいるかもしれないですよね?

白水:よくそういう声聞いたからさ、僕見に行ったんですよ。ヨドバシカメラに今のカセット状況を。そしたらまだちゃんと売ってたよ。今のラジカセ、USB挿す所まであった(笑)。もしかしたらカセットを聴ける環境がなくて聴くまでに手間かかっちゃうかもしれないけどさ、たまには便利じゃない事があっても良いんじゃないかなって。便利な事は否定しないけど、これ買う人くらいは苦労してくれみたいな(笑)。KAGEROでコレやったら怒られそうだけど、Alone聴きたい人はそれくらいの障害大丈夫でしょ?とか思って。

KW:聴くのに苦労して、やっとの思いで聴けるのもまた『価値』ですよね。
最後に7枚作っている期間で変わってきた事があれば教えて下さい。


白水:やっぱだんだん楽しくなってきてましたね。最初は全部手探りだし、どうしたらいいか分からなくて「ayatori」とか「turtoise and morning light」は歌ったりしたんですけど。でもなんか歌わない方がおもろいかもしれないって思ったら、だんだん何でもありになってきちゃって。やっぱ最初の頃は曲にしようって想いが強かったんだけど、やってくうちに形式とかにこだわらなくてもいいかと思うようになってきて。そういう音楽を半年かけて作って、正直凄い楽しかった。

KW:ありがとうございました。それでは最後に読者の皆様にメッセージを。

白水:時代だとかプロモーションだとか、マーケティングだとかターゲットだとか、そういうのとは別の場所で、生活の中でナチュラルに触れられる刺激物みたいな音を奏でていきたいですね。こういうの好きな人とかと、一緒におもろいことできたら嬉しいです。



I love you Alone / canvas

side A
01 – G4
02 – flower
03 – neo coelacanth
04 – ayatori
05 – midsummer madness
06 – layD
07 – sandglass
08 – sanatorium
09 – tachikiri
10 – turtoise and morning light

side B
01 – King Of Herrings
02 – Lanternfish
03 – Bristlemouths
04 – Atlantic Footballfish
05 – Vipperfish
06 – Dumbo Octopus
07 – YUNOHANAGANI
08 – Moritella Yayanosii
09 – Gigantocypris Agassizii

2013.03.15 release |SWTA-001
¥1,000 (tax in) / ¥1,500 (tax in)※zankyoshop USB付
残響shop限定流通 | 仕様:カセットテープ|SWEET WHISKY RECORDS


・I love you Alone オフィシャルリンク
“http://kagero.jp/ilya/”

・Youtubeリンク
neo coelacanth / I love you Alone
flower / I love you Alone

・残響record ONLINE STORE
I love you Alone『canvas』
“http://zankyo.shop-pro.jp/?pid=56448037″

I love you Alone『canvas(zankyoshop USB付)』
“http://zankyo.shop-pro.jp/?pid=56513462″

・KAGERO オフィシャルHP
“http://www.kagero.jp/”


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