-対談- 後藤大輔(Chris Van Cornell) × 高梨竜也

Posted on 2013.04.22

Category: INTERVIEW




新機軸のサウンドとも呼べるフォークトロニカを掲げたChris Van Cornell(以下、CVC)の第一歩、1st EP『hand in hand』が先日ドロップされた。

郷愁の念を感じさせる空気とドリーミーなメロディーで注目を集めているが、このレコーディングを担当したのが、CVCの中心人物でもある後藤大輔と共にASPHALT FRUSTRATIONで音を鳴らしてきた高梨竜也であることを知る人は少ないだろう。

今回は、そのリリースを記念して、今作だけに留まらず、昨年9月にフリーダウンロードとして発表された「One day in may」と「tatata」のレコーディングも担当している高梨と後藤にゆっくりと話をしてもらった。

interview by ヤコウリュウジ


―このお二人が顔を揃えると、懐かしい感じもします。

後藤:
ASPHALT FRUSTRATIONが止まってから、もう3年になりますからね。

高梨:
あっ、そんなになるか!? 早いね。

―とは言え、連絡はとっていたんですか?

高梨:
ですね。メンバーの中で、いちばん連絡してるかも。

後藤:
特に、連絡が途切れた期間もなかったし。

―CVCのレコーディングを高梨さんが担当されたということですが、エンジニアをやってるんですか?

高梨:
何でもできるようになりたいなと思ってて。その延長ですね。
この3年間だと、JOYZっていうユニットに曲を提供したり、知り合いの出版社のBGMを書いたり、知り合いのバンドでゲストみたいな感じでギターを弾いたりとか。いろんなことをマルチにできればと。

後藤:
最初、普通にレコーディングするのもいいかなって思ったけど、バンド的にカッチリした感じにはしたくなかったし、面白いモノにしたかったんですよね。
で、絶対な耳を持つ高梨くんに頼めば、バンドの修正点や改善すべきポイントも見つかるだろうし。これは、一石二鳥かなと(笑)。

一同:
ハハハハ(笑)。

―高梨さんは、CVCについて、どういった印象を持っていましたか?

高梨:
まず、大輔(後藤)が書いた曲を聴くことが初めてだったんですよ。
付き合いは長いけど、まずはその驚きがあって。

後藤:
なんだか恥ずかしいですね(笑)。

高梨:
音的には「大輔っぽいな」と思ったけど、驚きの方が大きかったというか。

―まず、昨年に無料配信された「One day in may」と「tatata」の2曲をレコーディングすると。

高梨:
最初は、「オレでいいのかな?」っていうのがありましたね。

―実際のレコーディング経験は、どれぐらいあったんですか?

高梨:
自分ひとりで曲を作ったときは、自室で録ってたので、その経験はあるんですけど、しっかりしたレコーディングはほとんどなくて。

後藤:
でも、僕はその宅録感を求めてたんですよ。

―レコーディングはスムーズに進みました?

高梨:
作業自体は、わりとスムーズだったのかなと思います。
あとは、テイクの問題というか(笑)。

後藤:
ハハハハ(笑)。ニュアンスっていうとこが、やっぱり難しくて。

―CVCって、テクニックを求めるわけじゃなく、雰囲気に重きを置くバンドですし。ジャッジが難しそうですね。

高梨:
やっぱり、そこが凄く難しくて。だから、オレはあんまり口を出さない方がいいだろうなと思ってたし。ジャッジっていうところは、大輔に委ねてましたね。

―ちなみに、実際にレコーディングをしてみて、CVCに対する感想は?

高梨:
空気感を凄く重視してるバンドだなっていう感じがありました。だから、『hand in hand』もレコーディングでは、そこがわかってた分、上手くやれたところもあったし。
ただ、ジャッジっていうか、さじ加減はオレでは判断できないなっていう。
あえて、緩くしてる部分もあるだろうし、どこまでをOKにしていいのか。

後藤:
レコーディングの現場では、そこをすり合わせる感じでしたね。



―また、CVCはいわゆる普通のバンドとは異なる編成でもありますよね。

高梨:
楽器が多すぎるんですよ(笑) 。

一同:
ハハハハ(笑)。

後藤 だから、ミックスはかなり大変だったと思います。

高梨:
音のバランスも結構大変だったし、単純に数が多いから、音を整える為にひとつのパートを何回も繰り返し聴いてると、「いつになったら、終わるんだろうか?」って。もちろん、面白いんですけどね(笑)。

後藤:
で、実際に完成した音を聴いたら、ホントに凄くよくて。

―細かいリクエストがあったりは?

高梨:
あんまりなかったですね。

後藤:
自分の頭の中に予想図はありましたけど、「大体、わかってくれるんだろうな」っていうのがあったし、まずはすべてを任せました。
で、作業を進める中で、ちょっと何かをお願いしたりぐらい。

―お互いを知ってるから、やりやすさはありますよね。

後藤:
そのへんの空気感も出たと思ってます。
現場でもやりやすかったし、ピリピリしたのはなかったから。

高梨:
うん、そうだったね。

後藤:
いつも通りにワイワイしたのもあり、リラックスしてやってましたよ。
その感じも、若干求めてたりしたし。

―空気感を重視したレコーディングとなると、一発録りに興味があったりは?

後藤:
ベースとドラムだけだったら……
上モノに関しては、考えながら録りたいところがあって。
もしかしたら、自分がずっと上モノをやってるからかもしれないですけど。その直前まで、違うフレーズが出てきてもいいぐらいだし。
でも、面白そうですね、そういうのも。

―もっと言ってしまえば、外でレコーディングするぐらいのリラックス感とか。

後藤:
だったら、森でレコーディングしてみたいですね。

高梨:
あ~、いいかもね。

後藤:
どっかのキャンプ場でやって、ラジオ体操の音がメチャメチャ薄っすらと入ってたりとか(笑)。

一同:
ハハハハ(笑)。

後藤:
それだったら、ホワイトノイズとかが入っててもいいし。

高梨:
あえて、やってることだしね。

後藤:
面白そうだな~。
じゃあ、今度やってみようか?

高梨:
えっ、またオレがするの?(笑)

―ハハハハ(笑)。カチッとしたバンドじゃないからこそ、遊びの部分も入れられるでしょうし。

後藤:
そうっすね。緩すぎるのもどうかと思うけど、遊びの部分は常に持ちたいですね。いつまでも遊んでたいし。

―しかしながら、バンドとエンジニアという関係でお二人がいるのが面白いですよね。

高梨:
ホントですよね(笑)。
やってみて思ったのが、3年も時間が経ってるんだから当然ですけど、大輔はいろんなことが上達してるなって感じたし。

後藤:
自分じゃ、全然わかんないけどね(笑)。
高梨くんは、プレイに関してもシビアな判断ができるし、耳もいいし。
だから、そう言ってくれるのは嬉しいな。

―高梨さんは、音を俯瞰で判断してるような感じなんでしょうか?

高梨:
自分のプレイもそうなんですけど、音のズレとか鳴りに関して、ちょっとしたことでも気になっちゃうんですよ。
結構、そこは口うるさかったかもしれないですね。個人的には、緩さよりも、カッチリしてる方が好きだったりもするし。
かと言って、緩い空気感が嫌いなわけじゃないんですけど。

―実は、違う音の志向を持ったミュージシャンの組み合わせでもあるんですよね。

後藤:
だから、僕からしたら、CVCにないモノを完全に持ってるんですよ。
音の鳴りとかも、自分たちではいいと思ってるけど、「そういうのに厳しい高梨くんが聴いたらどうなんだろう?」っていう思いもあったし。

―そのあたりについては、どうでした?

高梨:
ちょっと偉そうになっちゃうんですけど、音の鳴りに関しては悪くないっていうか、いいなと思ってたんで。
音符の響きも好きだし。

後藤:
レコーディングしてるときは、まったく言ってくれなかったのに。

高梨:
疲れてたんだよ!(笑)

一同:
ハハハハ(笑)。

―それほど気になっていたんだったら、訊けばよかったじゃないですか(笑)。

後藤:
僕も、それどころじゃなかったんです(笑)。
あと、ベースとかもアドバイスをもらったり、ギターもちょいちょい、「こういうコードもいいんじゃない?」みたいなことも言ってくれたよね。

高梨:
言ってた、言ってた。

後藤:
で、「そうだね」っていう。普通に、メンバーみたいですけど(笑)。



―信頼関係があるからこそですよね。境界線が、いい意味で曖昧っていうか。

後藤:
そうですね。 高梨 大輔がオレに頼んできた時点で、「そういう風にしたいのかな?」っていうのも多少はあったし。
ただ、あんまり踏み込みすぎないようにはしましたけど。

後藤:
それこそ、たまにライヴでギターを弾いてもらいたいですね。
弾いてくれるって言ってたし。

高梨:
いやいや、言ってないから(笑)。

―ハハハハ(笑)。現在、高梨さんご自身は、何かバンドをやったりは?

高梨:
やってないですね。
ASPHALT FRUSTRATIONが休止してから、ひとりで曲を作るようにはなってるんです。
やりたい方向性もひとつじゃないから、たくさんある中でどれをやっていこうかっていう悩みというか。
試行錯誤してますね。

後藤:
その感じって、僕もまったく同じだったんですよ。やりたい音がいっぱいあって、同じように「どうしよう?」ってなったから。でも、やりたいことを全部やってたら、いつか形になると思って続けて。CVCは2年間ぐらい地下に潜ってて、ようやく顔を出したわけですが、今もそうっていうか、やりたい方向性はまだまだあって。続けていけば何とかなると思ってるから、高梨くんも早くやった方がいいとは思ってるんですよね。

―高梨さんの今後の活動を期待してる人も多いと思いますよ。

後藤:
だから、一緒にライヴをやろうって言ってたりもしてて。でも、「無理だよ~」って言われ続けてもいます(笑)。

一同:
ハハハハ(笑)。

後藤:
自分で歌うこともできるんだから、やればいいのにって。

―あっ、ご自分で歌うこともあるんですね。

高梨:
ほぼアコギな感じであるんですけど、若干CVCとかぶってるっていうか。
わりと、似てる方向性だったりもして。
まあ、検討中ということにしといてください(笑)。



4月10日にリリースされ、好評発売中のChris Van Cornellの1st ep”hand in hand”の発売を記念したリリースパーティーを渋谷Gladにて開催!!

2013.05.12 (sun)
Chris Van Cornell presents
“hand in hand” Release Party

渋谷Glad
open18:00 / start 18:30
Ticket adv2300 / door2500(D別)
イープラス / Glad店頭電話予約

-出演-
Chris Van Cornell
[Opening Act]you you you all the same

-DJ-
ケイタイモ(WUJA BIN BIN)

-info-
shibuya Glad 03-5458-2551


-リリース情報-
now on sale


1st ep“hand in hand”
¥1,000 (税抜 ¥952)
KIPP-001 Kippis label.
01. あの角をまがれば
02. She said
03. One day in may
04. あの角をまがれば -The beauty remix-


Chris Van Cornell公式サイト
http://www.chrisvancornell.net/


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