クリスヴァンコーネル 『余暇と祝祭』リリースワンマン 2016.07.03 下北沢ハーフムーンホール

Posted on 2016.08.17

Category: REVIEW_LIVE



玄関のようなエントランスで靴を脱ぎ、階段をおりる。
アットホームな空間で、まるで彼らのホームパーティーにお呼ばれしたような気分だ。
階段を下りきるとそこが今日のパーティー会場。
大小さまざまなイルミネーションと淡い色のファブリックにより、あたたかくドリーミーで非日常的な空間になっていた。

開演時間となり、メンバーがそれぞれの位置へ付く。
『クリスヴァンコーネル、はじめます』
Vo後藤大輔(以下、後藤)の言葉で拍手がふっと止む。
そして後藤とカトウハルカ(以下、カトウ)のユニゾンが響き、トランペットとトロンボーンが高らかに始まりを告げる。
『余暇と祝祭』。アルバムのタイトルにもなったこの曲で、ライブの幕は上がった。

『みなさん、クラップできますか?』
3拍子のクラップで会場が一体となって始まったのは『春の風に逆立つ毛』
マンドリンとアコーディオン、軽やかなマリンバの音、
そして、口ずさまずにはいられないキャッチーなコーラス。自然とみんな笑顔になる。
全員のクラップとコーラスで会場の温度もぐっと上がり、そのまま次の曲『an eve』へと続く。
アルバムのリード曲でもあり、モデルの三原勇希がミュージックビデオに出演していることでも話題の曲だ。自然と観客の身体も揺れる。


浮遊感のあるコーラスと電子音で始まったのは『フェアウェル』
北欧の雰囲気を含んだドリーミーさとステージの世界観が完璧すぎるほどマッチし、本当に夢を見ているかのような感覚になる。
ドラマティックな曲の展開に、しばしじっと聴き入ってしまった。
曲が終わり、各々がゆっくりと音を奏で始める。
まだ4曲しか終わっていないが、すでに何種類の楽器の音を聴いたのだろうか。
カトウは再びアコーディオンを抱え、ドラム堀田明成は木琴に持ち替えた。
ヨサナオユキはトランペットをフルートに持ち替えている。
サポートベースの山下が両手でそっと奏でているのはカリンバ。
そして、後藤がギターを指弾き始めると、徐々にみんなその音に寄り添っていく。
そうして生楽器の音のみで始まったのは、3年前にリリースされたシングル『hand in hand』に収録されている『あの角をまがれば』。
アコースティックな演奏に、囁くようなウィスパーなヴォーカルが心地よい。
夏の始まりのこの時期に、ぴったりな曲だとぼんやり思った。


「ワンマンなので…」と、後藤を中心としたゆるいMCを交え、和んだあとは、まるでパーティーの談笑の中なんとなく歌い始めたような自由な空気感で『昼のあいま』が始まる。
そして、ミニマルミュージックにクリス ヴァン コーネル独特の浮遊感をプラスしたサウンドに、カトウのウィスパーボイスを乗せた『the novel』、
トランペット、トロンボーンとオーボエの幻想的なイントロで始まる『スローテンポ、スローライフ』と続き、会場は今日一番の温かく優しい空気に包まれた。

ラストはアップテンポな『she said』と『tatata』で駆け抜け、会場を至福の空気で包み込んだ彼ら。
彼らが一度ステージを去っても拍手は鳴り止むことなく、アンコールで再びステージに現れたメンバー。

『気づいてる人もいるかもしれないんですけど…もう曲全部やっちゃったんです』と笑う彼らだったが、最後に一曲、新曲を披露してくれた。
新曲のタイトルはまだない。心地よいリズムと優しいメロディー、後藤とカトウの美しいハーモニー、そして後藤らしい日常を切り取った歌詞、全ての要素がうまく重なり合いクリスヴァンコーネルを表現している。
耳から離れないグッドメロディーだった。クリスヴァンコーネルの音楽は常に進化し続けていることに気付かされた。

そして、アンコール前のMCで、後藤が『僕らの音楽が、みなさんのなかでずっと生き続けますように、そして、もっと僕らの音楽をもっと多くの人に見つけてもらえるように。』と
ゆったりとしたMCの中で、さらっと言った一言が、今でもまだ胸に残っている。

まだ、ファーストアルバムが発売したばかりだが、次の作品が楽しみでたまらない気持ちになった。


SETLIST
01. 余暇と祝祭
02. 春の風に逆立つ毛
03. an eve
04. フェアウェル
05. あの角をまがれば
06. leave it to me
07. 昼のあいま
08. the novel
09. スローテンポ、スローライフ
10. shesaid
11. tatata
En 新曲(水を打ったような静けさ)

クリスヴァンコーネル OFFICIAL WEB http://www.chrisvancornell.net/


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