-Interview- I love you Orchestra 『Trigger』インタビュー(前編)

Posted on 2017.09.12

Category: INTERVIEW




2017年10月11日に4thアルバム『Trigger』をリリースするI love you Orchestra(以下・ilyo)。
自他ともに認める代表作となった3rdアルバム『Crack』リリース後、より自由度を増したライヴ活動を経て約1年振りに完成させた今作は、混沌とした攻撃性を纏っていた結成当初のilyoの姿は影を潜め、よりメロディアスでノリの良い楽曲が並んでいる。
もはや追随する者も現れないほどの(?)オリジナルな存在として自由奔放に突き進みながら、作品のテンション、クオリティは全く下がることのない彼ら。
今回、バンド結成2年目のケンロー加入以来の正式新メンバー加入ということもあり、前編後編に分けてたっぷりと話を訊いた。

インタビュー&文:岡本貴之


―4thアルバム『Trigger』完成おめでとうございます!

一同:ありがとうございます!!

―約1年振りのオリジナル・スタジオアルバムですけど、その間も色々リリースしてましたよね。

白水悠(Ba):そうだねー。今年は『CLASSIC FANCLUB』(2017年1月25日発売)絶叫する60度との『剥』(2017年7月5日発売)もあったしね。

―白水さんは相変わらずのワーカホリックぶりですけど、みなさんついていけてるんですか?

ケンロー(Gt):いやあ、もうそれは全然大丈夫ですよ!

白水:え(笑)?マジでそれがメンバーの総意でいいの(笑)?

ジム(Gt):まあ正直苦しかったね、『Crack』以降はずっと(笑)。だから変な話、今回の『Trigger』で慣れました。制作ペースとか色んなことに。

ケンロー:今回は、今までで一番制作のスパンが短かったからね。

白水:そうだったっけ?なんかもう長いとか短いとか忘れちゃったな。

ケンロー:短かったんじゃないかな?創るって決めてから形にするまでが。

白水:あー、そうか『Crack』のときはもっと前からチラホラ曲創ってあったもんね。「SAKURA」とか「Herb Is Justice」とか。それから残りのピースを埋めていった感じだったけど、今回は“せ~の”で創り始めたもんね。

ケンロー:ストックが何もなかったからね。

白水:今年に入ったくらいから創ろう創ろうとは言ってたんだけどさー。誰かが1曲出さないと誰も動かない、みたいな(笑)。



―白水さん、ジムさん、ケンローさんがそれぞれ曲を書いているんですよね。

白水:うん。デモっていうよか、各々が曲を相当なレベルまで形にしてから出してくるスタイル。僕はギターとか結構テキトーな状態のまま渡しちゃうからある意味デモっぽいんだけど、ジムとケンちゃんはいつもかなり完成された状態で持ってきてくれる。それを基にして構成とかキメとかをブラッシュアップして、本チャンのレコーディングして、っていう作業全部で2ヶ月くらいだったかな。

ケンロー:誰かがデモを作ったらその構成を誰かがいじって、その間にまた別の誰かが曲を書いてて、1曲形になったら本チャンのレコーディングに移るっていう流れをず~っとやってて。

白水:エンジニアの大津(友哉)君にも、『Crack』のときは本チャンのレコーディングが終わってから「これでよろしくー」って渡してたんだけど、今回はデモの段階からずっとやり取りしてて。そういう意味では大津君の作業も相当ロングスパンで苦労かけたと思う。「こっちのやり方のほうがやりやすいです」って言ってくれてたけどね。

―大津さんは音を整えるという役割以上に、曲を一緒に創り上げていく感じだったんですか?

白水:そうだね、大津君から出たアイデアも取り込まれてる。例えば「Marigold」の前半のドラムがリズムマシンの音になっているのは、彼が勝手にやってきたことだから。「うぉっ!何してんだこいつ!」みたいな(笑)。

―もう7人目のメンバー的な存在で。

白水:そうだね。でもそれは大津君だけじゃなくて。デザイナーのセッキー、カメラマンの垂水、映像の小倉監督にしてもそう。いま僕の周りにいるクリエイターは、僕のやりたいことを全部わかってくれた上で自分の提案をしてくれるから、やっぱり動きが速いよね。理念とか背景をイチから説明しなくて良いし、ちゃんとプロフェッショナルとしてこっちの想像を超えて返してくれるから。

―そこにマスクドメンバーシリーズも入ってる?

白水:マスクドに関しては、えーと、まぁ、正直あんま深く考えてない(笑)。

一同:ははははは!

ケンロー:いたら楽しいんじゃないかっていうだけだよね。

―今回、BARBARSの湊梨央子さんが新メンバーとして加入ということで。

湊梨央子(Gt):よろしくお願いします!

―ケンローさんが加入して以降、素顔の新メンバーが加入するのって初めてですよね。これはすごい出来事ですよ。

梨央子:素顔の新メンバー(笑)。

白水:いや、それ普通に当たり前のことなんですけどね(笑)。

ケンロー:6人目が素顔でステージに立ってるという。

大津一真(Dr):1人加わるならマスクを被せなきゃいけないみたいな感じだったから(笑)。

―そこには色々事情もあると思うんですけど(笑)。梨央子さんはどういう経緯で加入したんですか?今年の<元旦朝コア2017>にもBARBARSは出ていますが。

梨央子:もともと、2016年の春くらいにBARBARSを含めての3マン・イベントが下北であって、そのうちの1バンドが2日前に急に出演できなくなって。2日前に言って出れるバンドなんていないよ、どうしよう?って思いながら、当時サポート・ドラマーだったヒデさん(岩中英明)に、「誰か急遽1バンド探さないといけないんだけど、誰かいるかな?」って聞いたら…

白水:「そういうのいるいるーっ!」って(笑)?

一同:(笑)。

梨央子:そう。「俺、1つそういうバンド知ってる」って(笑)。それで紹介してくれたのがilyoだったんです。「本当に助かった!ヒーローだ!」と思って当日を迎えたら、リハになんかすっごく怖い人たちが来て。

一同:(爆笑)。

梨央子:なんかみんな大きいし。なんかやたらいっぱいいるし。

ケンロー:マスク被った奴もいるし(笑)。

白水:打ち上げ全っ然帰らないし(笑)。

梨央子:でも、ライヴを観たら、すっごくカッコイイなって思って。そこからお互いにイベントに出たりして、共催イベントもやったりして仲良くなって行きました。

―岩中さんが繋げたんですね。彼もilyoの構成員っぽいですよね。

白水:あいつ勝手に準レギュラー名乗ってるからな。

―ドラマーが2人いるのにドラマーの座を狙っているという。

カズマ:彼の中ではきっと勝手に掛け持ちしてますからね(笑)。

ケンロー:一番スケジュールが埋まってない掛け持ち(笑)。

白水:でも、ヒデの存在は割とマジで色々と大きい。

―その後、加入するに至ったのは?

梨央子:ギターを弾くきっかけになったのは、ilyoの吉祥寺Warpでのライヴに遊びに行ったときに、楽屋に挨拶に行ったら、みんなが輪になってなんか深刻な顔をしていたんですよ。だから、ilyoって自由な感じでやってるけど、やっぱりライヴの後には反省会とかするんだなって思って。ちょっと変な空気を感じたので、「あ、すいません」って楽屋を出ようとしたら、「いいからちょっとここに座って」って言われて。

一同:ははははは!

梨央子:そしたら、ライヴの感想を訊かれた後に「なあ、ilyoのこと好き?」って訊かれて。「はい、好きです」って答えたら「うん、じゃあギター弾いてくんない?」「はい」って。雰囲気に飲まれたというか(笑)。でも曲も好きだったし、すごく面白いことをしてるなって思ってたし、すごく刺激的な活動をしているのが羨ましくも見えたし、このひとたち斬新でカッコいいなって。だから誘ってもらえたのはすごく嬉しかったですね。

白水:あれは楽屋の重い空気から全部が誘うための前フリだったんだわ(笑)。初代のマスクドさんが2017年はスケジュール的になかなか難しいってこともあって。梨央子がその日遊びに来るって知ってたから、じゃあその日に落とすわって自分の中で完全に決めてて。

梨央子:あはははは。

―オリジナル・メンバーのノブさんも戻ってくるのは難しいということですか?

白水:そう、ノブは六本木の風になったまま(笑)。

ケンロー:風が心地よくて帰ってこれない(笑)。

白水:それでじゃあどうしようかなって思ったんだけど、別に5人でもいいんだけど、でも5人だとさ、あんまり「無駄」がなくなっちゃうから。やっぱり「無駄」こそがilyoというか。遊びがあった方が良いじゃん?そう思ったときに浮かんだのが、もう梨央子しかいなかったんだよね。

カズマ:「今日落すから」っていうのを、当日の吉祥寺Warpで聞きました(笑)。今日、誘うからって。

ケンロー:こっちとしたら、8~9割方入るのが決まってたっていう(笑)。

―今作ではギターを弾いているんですか?

梨央子:今回は弾いてないです。これから一生懸命覚えます。でも私はジムさんのギターはコピーできないので(笑)。

白水:ジムのギターは誰も再現できないからね。この「Trigger」ってアルバムをこれからライヴでやっていくとき、梨央子らしいギター、ジムが弾いてるのと同じ意味合いの中で、梨央子らしいギターで表現できれば良いなって思ってる。そのへんはまぁ、前ちゃんと同じだよ。

前川和彦(Dr):う~ん、それはそうだね(笑)。

白水:音源にある音楽を、どれだけ前ちゃんってフィルターをプラスしてステージで表現するかっていう。

梨央子:いざ正式に加入するってときはBARBARSのことも含めて一瞬考えましたけどね。でもやっぱりすべてがプラスになればいいと思うし、このバンドならそれができるかなって。

―正式メンバーが入ったことでこれからはマスクドメンバーの登場は少なくなるのでしょうか。

ケンロー:いや、でもメンバー誰かのスケジュールが合わないときがあれば出てくるんじゃないかな(笑)。

白水:BARBARSのことも勿論そうだし、今カズマにもアシュラシンドロームの活動があるから。KAGEROとilyoは両方とも僕がコントロールしてるからまた意味合いが違うけどさ、誰か他のライブが被ったとして「先に決まってる方が優先」とかそういったルールづけすんのとかあんま面白くないなーって思ってて。やっぱりカズマにとって今、アシュラシンドロームは大事な時期というか、チャンスの時期だと思うから。それは優先した方が良いでしょ。BARBARSにしてもそう。ilyoのライヴがあろうがなかろうがBARBARSにとって良い話があればそっちをやらせるし。そういうときに「あ、マスクドシステムってハンパねぇな」って改めて気づいた。ウルトラセブンのポケット怪獣みたいなさ(笑)。

―じゃあマスクドメンバーの登録は引き続きで。

カズマ:登録制だったんすか(笑)。

白水:シフト制だね。「ちょっと明日シフト埋まんないから誰か入ってー!」って。

梨央子:あはははは!

白水:ilyoの活動って、もともと友だちを集めて気楽にいこうぜっていうのが根底だからさ。それと音楽そのものに求めるクオリティは全然別だけど、基本姿勢として「会社」じゃないから。みんなにとって「縛り」になっちゃったらサブいな、っていつも思ってる。

―カズマさんはアシュラシンドロームとの両立は大変じゃないですか?

カズマ:両立に関して言うと、僕はバンドの首脳陣に入るタイプじゃないので(笑)。やっぱりスケジュールのこととかで多少迷惑が掛かっているのかもしれないですけど、幸いなことに悠さんが「FUZZ’EM ALL FEST. 2017」にアシュラを呼んでくれたように、アシュラとilyoが良い関係になれているし、それとボーカルの青木亞一人君が完全に白水チルドレンなので。

一同:(笑)。

カズマ:ilyoのグッズをちらつかせるたびに「カズマ~、それちょうだい」って言ってくる(笑)。アシュラ側としてもilyoのことを尊敬してくれているので。そこはうまい具合にやって行けたらなって思ってます。

―各メンバーが別でやっているバンドにもチーム感が出てるみたいですね。

ケンロー:というより、僕らそこらへんしか友だちがいないんです(笑)。

白水:カズマを経由しているから、やっと最近アシュラと話すきっかけができたみたいな(笑)。

―でもilyo自体も、最初から全員が友だちな状態で始めたバンドではないんですよね?

白水:そうだね。もともと僕がみんなそれぞれと友だちで。ほとんどみんなはilyoで会った人たち。

前川:「はじめまして」だったもんね。

梨央子:へえ~そうだったんですか!?

―そういえば、「剥」リリース記念の白水さんと濱田秀一郎(絶叫する60度の運営)さんの対談で、濱田さんが前川さんのことを天使のように語ってくれていたのが印象的だったんですけど。

前川:天使!?

一同:ははははは!

白水:さすがの前ちゃんも天使じゃないっすよね(笑)?

前川:たぶん(笑)。

―アイドルのオタさんたちと仲良くなったりしているという話を聞いたりしていたので、バンドの親しみやすい部分を前川さんが作っているのかなって。

前川:ああ~。でも僕は別にそれを特別なことだと思ってやってはいないんですけどねぇ。

ケンロー:僕らの中で、前ちゃんが一番そういうことに秀でているんですよ。それを自然とやってくれていて、すごく助かってますね。

―それがステージングにも変化として表れている?

白水:まぁ最終的にはドラムを叩かないっていうね(笑)。

前川:最近ドラムをダイブさせる技を覚えました。

白水:この前とかライブ中にハッと気づいたらバスドラがお客さんの上を這って向こう岸まで行っちゃってたり、前ちゃんがスネア持ったまま客席に飛び込んでってお客さんの上で叩いてたから(笑)。

前川:ドラムパーツごとにクラウドサーフさせるという、世界で俺だけの技を身につけました。

梨央子:かっこいい(笑)。

―なんかYouTuberみたいになってきましたね。

一同:ははははは!

ケンロー:でもilyoはライブの事前打ち合わせとかが一切ないので。その時も、支えてくれてるお客さんが前ちゃんがそうくるだろうって理解してくれて、ちゃんとスネアを叩けるようにやってくれてるんですよね。

前川:そうそう。

ケンロー:あれはやっぱり前ちゃんじゃなきゃできないよね。



―いいですね、6人の個性が存分に発揮されているようで。

白水:6人もいると自然とみんなそれぞれの役割を感じてくれてるんでしょうね。ジムの唯一無二のギター、ケンちゃんのバランス感覚、カズマの庶務、前ちゃんのお客さん対応。みんなちゃんと頭が良いから、色々自然に汲み取ってくれてるんだろうなって思います。

―そういう意味で、今後梨央子さんの役割というのは?

白水:んー、デザイン関係かな(笑)。

梨央子:これがすごい納期で来るんですよ!!

ケンロー:実務がかなりあるもんね(笑)。

白水:原案に関しては2人でやってるんだけど、フォトショとかイラレのスキルは僕よりあるからさ。「ということでよろしく!」って。

ケンロー:もうね、最近の物販ほぼ全部(笑)。

カズマ:前に出したポーチとかヘアゴムとかも彼女作なので。

ケンロー:ああいうデザインが出来上がるのは女の子ならではのセンスだし、僕らにはないので。技術もあるし、すごいですね。

白水:最初にポーチ作りたいとかヘアゴム作りたいとかっていうことは言うんだけどさ、あとは「じゃっ!」みたいな(笑)。

梨央子:最近はいつから売るのかすら言われなくなった(笑)。

ケンロー:すぐやらなきゃいけないということだけはわかるという(笑)。

梨央子:そうそう。

―思い立ったらすぐやる、というのは結成以来ずっと続けていることですね。

白水:そうだね~。『Trigger』だって、よく考えたら先月末に録り終わったばっかなのに、今月札幌で先行発売始まっちゃうからね。

―では『Trigger』についての話に行きましょう。新作を出すときって、前作のことは考えるものなんですか。

白水:まぁ、自然と考えるよね。

ジム:前よりも良いアルバムにしたいので。やっぱりそれに尽きるかなあ。

ケンロー:否応なしに考えなきゃいけないのかなっていうか。何も考えなくても前のアルバムが自分の中で消化したから次を創れるというのがあるので。それは手本というより「今持ち曲にこういうものがある」っていうことは考えますね。

白水:ilyoのオリジナル・アルバムはコンセプト・アルバムじゃないから。例えば『CLASSIC FANCLUB』とか『剥』ってのはコンセプトが決まってるじゃん?あれを創るときに『Crack』を意識する感じはそんなになかったけど、4枚目のアルバムってなったとき、やっぱり前作を越えないと出す意味ないからさ。

ジム:うん、そうだよね。

白水:最初はそのハードルが高くて大変だったかもね。『Crack』を越えるっていうのが。だから、最初に誰も曲を書き出せなかったのはそれもあるよね。

ケンロー:なかなか着手できないっていう(笑)。

―3人が曲を書く上で、統一のテーマってなかったんですか?

ケンロー:ふわっとはあったかな。『Crack』の延長線上にあるというか。

白水:『Crack』の時もそうだったけど「踊れる曲」っていうのはふんわりあったかな。あとは今のilyoのライヴの感じって『Crack』が出来てから固まったじゃん?お客さんが踊ったりとかクラップしたりとか、前ちゃんが煽ったりっていう部分。『Crack』のときはそんなの全然ないままに創ってて、あの後ライブで結果的にそうなっていって。じゃあそれを踏まえてどうしたら今のライブをより発展させられるかなーってのは前提としてあったかな。

ケンロー:そうだね、そんなに具体的なものはなくて、でもふわっとあった感じです。

―Amazonの商品ページには「最新作では究極に踊れるイントゥルメンタルによるダンスミュージックの境地を目指した」とあるのですが?

白水:まあ、それは、ほら、レーベル・スタッフが勝手にさ(笑)。

―まあそうだろうなとは思ったんですけど(笑)、踊れる音楽っていうのはあったわけですよね。

白水:アレンジしてて「ここでこうしたら震撼する」ってのと「ここでこうしたら踊れる」っていう別れ道ができたときに、今回僕は「踊れる方」を選択したことが多かったかな。

―これまで以上に親しみやすいというか、わかりやすいアルバムだなっていうのは感じたんですよ。

ケンロー:うん、わかりやすくなってると思う。

白水:ジムの「Squall」とか「Coconut Love」とかは、ジム全開のメロディ感だなって感じてて、じゃあそこからどうアレンジするかってときに、わかりやすさ、踊りやすさっていうところをデザインした。だって絶対ライブでやりたいもん(笑)。

―今回はセルフライナーノーツが同梱されてますが、こうやって自らライナーをCDに入れるというのは初の試みですよね。

白水:ilyoでは初めてですね。KAGERO『Ⅳ』のときにもっと詩的なライナーを書いたんですけど、あれ重すぎて読めないっていう声があって(笑)。「読むと泣いちゃうんです」とか(笑)。ilyoは別にそんな重いテーマで曲を書いているわけじゃないからさ。軽いタッチの文章ならいいかなって。それにCDをパカって開けたとき何か入ってると嬉しいじゃん?これまでilyoはCDを差し込むタイプのジャケだったけど、今回はデジパック仕様の開くやつにしたからさ、じゃあちゃんと何か入れようかなって。

―潤沢な資金によってデジパックに?

白水:そう、少し潤沢になったから(笑)。

―でも本当に、こうやってアルバムを出せるのも過去作をちゃんと売ってきたからですよね。

白水:本当そうだね。じゃなきゃ予算つかないもん。『Stop Your Bitching』(2015.4.15リリース)とか『Fuse』(2015.9.16リリース)を創った頃は、なんかKADOKAWAからCDを出しちゃってること自体が笑えるというか。だって、バンドを組んでどれくらいだよって話だからね。

カズマ:バンドとして1年活動してケンローさんが入ってすぐにカセットテープ、1stのCDを出して、半年もしないで『Fuse』を出したから。

白水:だからあの頃はアルバムを出すこと自体が笑えるっていうかさ。「店で展開されちゃってるよ俺ら」みたいな笑いがあったんだけど。ただ『Crack』の反響があれだけ大きかったから、今回のilyoは「アート」しないで「デザイン」しようっていう感覚は今までの作品よりすごくあった。

―以前より、聴く人のことを意識しているっていうこと?

白水:僕はね。すごくした。

ジム:俺もそこはすごくしたかな。だから最初は「Squall」がリードで本当に良いのかってずっと感じてたんだけど、でも『Crack』に感じてたのは、なんか、総合的に暗いなって(笑)。

白水:あー、暗いよね。わかるわかる。

ジム:暗い曲が多いなって。でも『Crack』の曲達をライヴをやっていくことで、色んな場所に行ったりしたけど、なんか別にそういう暗い感じでもないじゃん(笑)?

一同:ははははは!

白水:本当はもうちょっと楽しいお兄さんたちだもんね(笑)?

ジム:だからちょっと違った風景でも良いんじゃないかなって。ケンロー君の「Red Ocean」とか白水の「Eat The Bitch」もすごくキャッチーだし、この辺がリードになってもおかしくないなって思ってて。ただ「Squall」ってバカバカしいくらいサビで元気になるしさ(笑)。曲の終わりもパーッて太陽が見える気がして。

白水:「Squall」っていうタイトルをつけてから見えてきたよね。

ケンロー:そうだね。よりバシッとくる感じがあったね。

白水:すごく良いタイトルになったわ。

後編に続く>>


-リリース情報-

2017/10/11 in stores
I love you Orchestra 『Trigger』
アイ・ラブ・ユー・オーケストラ / トリガー
定価(税抜):2,200円
発売:Ragged Jam Records / 販売:株式会社FABTONE/ RAGC-014



-イベント情報-
KAGERO PRESENTS 「FUZZ’EM ALL FEST.2017」
・9/30(土) 新宿LOFT
open/start 12:30/13:00
前売3,800円
KAGERO/UHNELLYS/WRENCH/Yasei Collective/イデリュウジ+三宅隆文(Rega)/アシュラシンドローム/絶叫する60度/BARBARS/銀幕一楼とTIMECAFE/GEEKSTREEKS/トリコンドル/I love you orchestra/おやすみホログラム/メロンマン+匠(MINOR LEAGUE) /GREEN MILK FROM THE PLANET ORANGE/チャタ and more!


-プロフィール-

Ba:白水悠 Gu:中平智也 Dr:大津一真 Dr:前川和彦 Gu:ケンロー Gu: 湊梨央子
パンク・ジャズ・ハードコアシーンを席巻する “孤高の異端児” KAGEROのベーシストでありバンマスの白水悠が「ファック大人の事情!」と言い放ち、気のしれた仲間を集めて2014年に突如結成。 「KAGEROでやったら怒られることをやる」を信条にライヴ活動を開始。既存の価値観・常識・慣習に魂を引かれた人々に一撃を食らわす活動を展開。

2015年2月、独立系レコードショプ限定カセットテープ「Sheep Chaser EP」を100本限定で突如リリース、発売1週間で各店舗売り切れ寸前の状態に(現在ソールドアウト!!)。KAGEROのレーベル・スタッフを酒で酔わせ、勝手にアルバムのレコーディングを開始。3日間のレコーディングで完成させた1stアルバム「Stop Your Bitching」をメジャーレーベルKADOKAWAよりリリース。朝活GIG「朝コア」を開始、新宿ロフトで早朝7時から爆音を浴びさせかけるSっぷりで世間から羨望と戸惑いの眼差しを欲しいままに(読売新聞全国版生活面に掲載!!)。ウルトラハイペースで2ndアルバム「Fuse」をリリース。名阪仙、都内各フェス、果てはマレーシアツアーまで成功させ、ツアーファイナルは代官山UNITワンマンとやりたい放題。ツアー明けのハロウィンイベントでは「コスプレして来い」という主催者の意図をくみ取りすぎてスモーク+バックライト+ヘッドライトで姿が見えなくなる「ilyoザク仕様」を初披露。

2016年よりノブ(Gu)が六本木の風となったため、秘密兵器マスクド・ノブを投入。アイドル「絶叫する60度」との狂乱のコラボ企画「Dockin’ On Heaven’s Door」(通称ドキノン)もワンシーズンごとに恒例化。3月には初の朝コア東名阪ツアー開催、6日間連続の超至近スタジオGIGを開催。4月はマレーシアのポストロックバンドDirgahayuのジャパンツアーに帯同。チャージフリー東名阪3マン「afresh!!」も黒字化に成功。自力でゲーム開発に成功し、オリジナルRPG「WHO CRACKED THE WORLD」を会場限定リリース。9月、3rdアルバム「Crack」をリリース。

2017年よりマスクド増殖計画発動。新型秘密兵器ミス・マスクドを実戦投入。1月には早々にクラシックカバーアルバム「CLASSIC FANCLUB」をリリース。

マジメなオトナからの顰蹙・反感を一斉に浴びつつ、愛の爆音でこの腐りきった世界に一石を投じるべく、2017年7月、絶叫する60度とのコラボアルバム「剥」リリース。

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